織部 沙耶

暗号史研究者

科学史・技術史を専門とする歴史研究者。エニグマ解読からWWII暗号戦まで、暗号が歴史を動かした瞬間を一次資料に基づいて描きます。

暗号史古典暗号人物図鑑

科学史・技術史専攻。暗号博物館・古文書アーカイブの海外訪問調査を継続的に実施。

織部 沙耶の記事 (4)

暗号史

字変四十八(上杉暗号)は、上杉謙信に伝わるとされる、いろは48文字を7×7の表に並べて仮名を数字の組に置き換える座標式の暗号である。数字だけが連なる不思議な書状は、見た瞬間に「これをどう読むのか」という謎を投げかける。

古典暗号

アトバシュ暗号は、アルファベットを逆順に折り返して対応させるだけの、きわめて単純な換字式暗号である。A は Z、B は Y と対応し、暗号化と復号が同じ操作になる自己反転性を持つため、仕組みの核心はこの一文だけでほぼつかめます。

古典暗号

フォネティックコードは、アルファベット1文字を決まった1語に置き換えて伝えるための通話方式で、雑音の多い無線や電話でも B と D、M と N の聞き間違いを減らすために生まれた。

古典暗号

紙とペンを手にCATと書き、その場で二通りいじってみると、古典暗号の景色が一気に開けます。文字そのものを別の文字に替えれば換字になり、同じ三文字のまま並びだけを入れ替えれば転置になる――同じ平文でも、前者ではFDWのように姿が変わり、後者ではTCAのように位置だけが動きます。